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裏切った婚約者の叔父と、間違って結婚しました

Ch. 809 - 高橋彩花、無残に公開で恥をかく(続き)

Chapter 809

高橋彩花、無残に公開で恥をかく(続き)

高橋彩花は場の空気を変えようと、大庭理香に「すぐに発表会を始めて」と急かした。

その頃、高橋美咲のバンケットホールでは——。

メゾン・ヴェルヌはまだ知名度が低いため、高橋美咲側の来客はまばらで、人数も少なく、少し寂しげな雰囲気だった。

それでも森川茉莉たちは皆、熱心に手伝っており、気を抜く様子はまったくなかった。

何しろ、これまでは発表会自体が開催できないと思っていたのだ。こうして無事に開催できるだけでも、彼女たちにとっては十分ありがたいことだった。人数が少ないのは問題ではない。まずはメゾン・ヴェルヌのブランドを世に出すことが一番大事だ。それさえできれば、自然と人々の注目も集まるはず。

ただ、森川茉莉はさっき高橋彩花側の様子を見に行って戻ってきたばかりで、すっかり浮かない顔になっていた。

森川茉莉は心配そうな顔で高橋美咲に言った。「高橋部長、さっきこっそり向こうの様子を見てきたんですが、東都キャピタルの西園寺陸さん、もう到着してました。でも、うちじゃなくて向かいの会場に行かれたみたいです。もしうちに投資してくださるなら、こっちに来るはずじゃないですか?」

高橋美咲は不思議そうに森川茉莉を見て、「西園寺さん、彩花さん側に行ったの?」と尋ねた。

「はい。私が行ったとき、高橋彩花さんがすごく嬉しそうに西園寺さんを迎えてて、記者も結構いました。高橋部長、西園寺さん、私たちをドタキャンしたんじゃないですか?気が変わったのかも…」

あの日、森川茉莉は高橋美咲と一緒に話を進めたが、何が起きるかは分からない。

高橋美咲はそれを聞いて笑い、「何言ってるの?たとえ西園寺さんが後悔したとしても、もう投資金は振り込まれてるのよ。一度釣り上げた魚が逃げるのを心配する?」と返した。

高橋美咲の言葉を聞いて、森川茉莉の曇った表情もようやく和らいだ。

森川茉莉は嬉しそうに「そうですよね!高橋部長、私そこまで考えが及びませんでした」と言った。

ちょうどその時、誰かが駆け込んできて「東都キャピタルの西園寺さんがいらっしゃいました!」と知らせた。

森川茉莉は一気にテンションが上がり、「高橋部長、西園寺さん、ちゃんと来てくれましたよ!」と声を弾ませた。

高橋美咲は何か自分の知らないことが起きている気配を感じつつ、立ち上がって「西園寺さんをお迎えしましょう」と言った。

多目的バンケットホールの入口で、高橋美咲と森川茉莉は西園寺陸と対面した。

森川茉莉が先に口を開いた。「西園寺さん、さっき高橋彩花さん側にいらっしゃったので、もう来てくださらないのかと思いました」

西園寺陸は笑いながら、わざと真面目な顔をして「先に向こうに行ったからって、僕を責めてるの?」と冗談めかして言った。

西園寺陸の言葉に、森川茉莉は慌てて「い、いえ、そんなつもりじゃ…ただちょっと驚いただけです。西園寺さん、どうかお気を悪くなさらないでください」とうろたえた。

実際、西園寺陸は冗談を言っているだけで、本気で怒っているわけではなかった。

高橋美咲は当然それが分かっていたので、森川茉莉があまりに慌てているのを見て、すぐにフォローに入った。にこやかに「西園寺さん、森川茉莉をからかうのはこの辺で。どうぞ中へ。まもなく発表会が始まります」と促した。

高橋美咲の案内で、西園寺陸はメゾン・ヴェルヌの発表会場に入り、席に着いた。

その頃、高橋彩花側では——。

彼女は大勢の前で大恥をかき、面目丸つぶれだったため、発表会を早めに始めるしかなく、自分は一旦控室に戻り、身なりを整えて発表会後の取材で悪い印象を残さないようにしようと考えていた。

さらに高橋彩花は、長谷川傑が一体どういうつもりなのか問いただしたかった。

あんな嘘をつくなんて、絶対に許せない!