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裏切った婚約者の叔父と、間違って結婚しました

Ch. 803 - 高橋彩花がどう収拾をつけるか見ものね(続き)

Chapter 803

高橋彩花がどう収拾をつけるか見ものね(続き)

桜井奈緒の件で、九条沙耶香はすっかり笑いものになっていた。

誰も近づかなくなり、社交界からも追い出されてしまった。

九条悠真の目が陰る。

九条沙耶香が辛い思いをしているなら、当事者である自分だって同じだ。

すぐに九条沙耶香はまた不安そうな顔になり、「悠真、大旦那様が本当に後継者を探しているとしても、私たちにその座が回ってくるはずないじゃない。早く何か考えなさいよ」と言った。

九条家には叔父たちも多いし、年上の従兄弟たちもいる。

九条悠真より優秀な人間はいくらでもいる。九条家の中で九条悠真は取るに足らない存在だ。どう考えても後継者の座が回ってくるはずがない。

九条悠真の表情が曇る。九条沙耶香の言う通り、どれだけ努力しても他の九条家の人間には敵わない。ならばいっそ……

そう考えた瞬間、九条悠真の目に暗い殺意が浮かんだ。

今できることは、危険な賭けに出ることだけだ!

九条悠真は歯を食いしばり、「母さん、ここは一か八か勝負に出よう。大きな成功は大きなリスクから生まれる。この計画がうまくいけば、すべてを手に入れられる」と言った。

これからは誰にも頭を下げずに生きていける。

そして高橋美咲も取り戻せる!

九条沙耶香は驚いたように九条悠真を見つめ、「悠真、いったい何をするつもりなの?」と不安げに尋ねた。

九条悠真は冷たく笑い、「九条ホールディングスの株主たちの個人情報は、もう十分手に入れてある。大旦那様に何かあれば、みんな俺を推してくれるさ。今の九条蓮には、もう味方なんて残らない」と言った。

九条蓮はしばらく九条ホールディングスを率いてきて、支持者も少なくなかったが、不満を持つ者もいた。

さらに、他の叔父や年長者たちも多くの株主を味方につけており、九条蓮の力は分散されていた。

九条家の大旦那様の後ろ盾がなければ、九条蓮には何の優位性もなくなり、九条ホールディングスを継ぐことなど到底不可能になるのだ。

九条悠真の言葉を聞いた高橋美咲の目に、一瞬冷たい光が宿った。

虎穴に入らずんば虎子を得ず。

権力と影響力を手に入れられるなら、多少手段が冷酷でも構わない。

彼女は少し不安げに「悠真、私たちじゃ九条家本邸に近づくことすらできないのよ。どうやって大旦那様に手を出すつもり?」と尋ねた。

九条悠真の目が陰り、「俺たちじゃなくてもいいんだ。母さん、俺たち以外にもやってくれる人間がいる」と答えた。

九条沙耶香は驚いたように「誰のこと?」と聞いた。

九条悠真はゆっくりと口元を歪めて微笑んだ。

カフェの店内。

九条悠真は九条芽衣と向かい合っていた。彼女を見つめながら、「九条蓮が最近、九条家本邸を出たって知ってたか?」と切り出した。

「何ですって!」九条芽衣は驚いた表情を浮かべた。

最近は大旦那様に会いに行っていなかったので、九条蓮のことは知らなかったのだ。

もともと、九条蓮と高橋美咲の間が落ち着いたら、また九条蓮に近づこうと考えていた。

だが、今日九条悠真にカフェに呼び出され、こんな話を聞かされるとは思ってもみなかった。

九条芽衣は驚きと不安が入り混じった気持ちだった。

前回、高橋美咲を陥れたときは、彼女を九条家から追い出したかっただけで、九条蓮まで追い出すつもりはなかった。

これからどうすればいいのか。

九条芽衣は、九条家の大旦那様に会いに行って九条蓮のことを話すべきか、それとも九条蓮のために取りなすべきか、心の中で迷っていた。

だが、九条家の大旦那様がどれほど厳格か、九条芽衣はよく知っている。下手に会いに行けば、逆効果になるかもしれない。

九条芽衣はそっと唇を噛み、不安げな目をした。