Chapter 644
九条蓮は高橋家の孫婿
九条蓮が高橋家の大旦那様の孫婿?
じゃあ、高橋美咲と九条蓮は……夫婦ってこと?
「ねえ、さっき何しようとしてたの?九条さんにベタベタして。まさか誘惑しようとしてたんじゃない?残念だったね……九条さんは高橋美咲の男だよ。計算違いだったね」
「高橋美咲の男を目の前で誘惑しようとするなんて、ほんと恥知らず。笑っちゃうわ」
高橋莉良はずっと少し離れた場所で様子を見ていた。さっきから高橋彩花と高橋花が九条蓮のことでコソコソ話しているのを見て、内心大笑いしていた。今、二人が恥をかいたのを見て、ここぞとばかりにからかった。
高橋花と高橋彩花はようやく我に返り、顔が熱くなった。表情は一気に険しくなった。
どうして高橋美咲と九条蓮が夫婦なの?
そんな話、これまで一度も聞いたことがなかったから、高橋美咲が九条蓮に取り入ろうとしているのだと思っていたのに。
結局、笑い者になったのは自分たちだったなんて!
よく考えてみれば、高橋美咲は九条インターナショナルで働いているし、九条インターナショナルは九条ホールディングスの傘下だ。二人に何らかの関係があっても不思議じゃない。
その頃には、高橋美咲はすでに九条蓮を連れて高橋家の大旦那様の前に来ていた。彼女はそっと「お祖父様、こちらが九条蓮です」と紹介した。
高橋家の大旦那様は目を上げ、九条蓮と高橋美咲を見つめた。二人はとてもよく似合っていて、まるで理想のカップルのようだった。
さっきまでは九条蓮が高橋彩花に招かれたのだと思っていたが、まさか高橋美咲だったとは。
高橋彩花は内心納得できなかったが、高橋家の大旦那様にとってはどちらも孫娘であり、どちらが九条蓮と結ばれても高橋グループにとっては大きな利益になる。高橋美咲に高橋グループへ戻るよう命じたのは間違いではなかったと改めて思った。
しかも、高橋美咲と九条蓮はもう付き合っているどころか、すでに結婚している。
つまり、九条家と高橋家は姻戚関係になったのだ!
そう思うと、高橋家の大旦那様はますます嬉しそうに微笑んだ。
「よしよし、まさか美咲がこんなに立派になっていたとはな」
高橋莉良はすかさず「そうですよ、彩花よりずっと立派です!」と口を挟んだ。
高橋彩花はその言葉にまた顔色を曇らせた。高橋莉良の口を思い切り叩きたかったが、普段はお嬢様ぶっているため、心の中で憎しみを募らせながら冷たい視線を送るしかなかった。
結局、九条蓮のおかげで高橋家の大旦那様は高橋美咲にとても好印象を持ち、まるで何のわだかまりもなかったかのように彼女と楽しそうに話し込んだ。
一方、高橋彩花はずっと脇に立たされたまま、完全に無視されていた。
誕生日の宴が終わる頃には、高橋彩花も高橋花もすっかり顔色が悪くなっていた。
宴が終わった後、高橋美咲と九条蓮は高橋正人に誘われて高橋家へ向かった。懐かしくもあり、どこかよそよそしい家を前にして、高橋美咲の胸にはさまざまな思いがこみ上げた。
幼い頃、しばらくここで暮らしていたこともあった。今こうして戻ってきても、すべてがすっかり変わってしまっている。
高橋正人が高橋美咲と話したいのはもちろんだが、実はもう一つ大事な理由があった。
それは高橋美咲の母親のことだった。
九条蓮との結婚にそのしがらみが残っている限り、二人の関係は長く続かない。
そんな爆弾を抱えたままでは、いつ爆発してもおかしくない。
前回、高橋美咲と九条蓮が一緒にいると知った時、高橋正人は二人の関係をとても心配していた。
だがその時の高橋美咲は彼に強く反発していた。今こうして高橋家に戻り、高橋グループにも戻る気になったということは、話し合う気持ちがある証拠であり、もうそれほど反発していないのかもしれない。
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