Chapter 624
自分を買いかぶりすぎじゃない?(続き)
九条蓮も最近は特に忙しい。高橋美咲は文句も言わず、良き妻であろうと努力し、九条蓮の邪魔にならないようにしていた。
だが、プレゼントのことだけはどうにも頭が痛くて、ついに外部の助けを求めるしかなく、九条蓮に頼ることにした。
その夜、夕食を終えた二人は寝室へ戻った。
高橋美咲は九条蓮がシャワーを終えるのを、そわそわしながら待っていた。紫雲先生よりもさらにすごい人物を知っているかどうか、彼に聞きたかったのだ。
九条蓮は、まだ体に水気を残したままバスルームから出てきた。最近は九条家の大旦那様との関係もだいぶ和らぎ、重要な仕事も多く任されているため、九条蓮はかなり忙しく、ほとんど高橋美咲と過ごす時間がなかった。
今日はそれでも、比較的早く仕事を切り上げて帰宅できた日だった。
バスルームから出ると、ベッドに座って自分をじっと見つめる高橋美咲の姿が目に入った。
九条蓮はベッドに腰掛けて、「どうした?何か話があるのか?それとも、俺を待って夫婦らしいことでもしたいのか?」と声をかけた。
そう言いながら、高橋美咲をベッドに押し倒そうとした。
高橋美咲は軽く咳払いし、慌てて彼を押し返した。「ちょっと、ふざけないで。ちゃんと話があるの。今週の土曜日、大阪の高橋家に帰るの。お祖父様の誕生日だから。」
九条蓮は少し眉をひそめ、高橋美咲が自分にも同行してほしいのかと思った。「その土曜日は大事な会議があるんだ。」
高橋美咲はすぐに「違うの、誤解しないで。あなたに一緒に来てほしいって意味じゃないの。お祖父様の誕生日プレゼントのことで……」と答えた。
続けて、高橋美咲は今日高橋良子が訪ねてきたことを、九条蓮にすべて話した。
話し終えると、困ったようにため息をついた。「はぁ……正直、誰に頼めばあの紫雲先生より目立てるのか、全然分からないの。紫雲先生の格は高すぎるし……」
彼女は九条蓮の腕に抱きつき、にっこり笑って「あなたなら、すごい人を知ってるでしょ?助けてくれない?」と言った。
高橋美咲は、これまで何かあるたびに九条蓮が「心配するな、俺に任せろ」と言ってくれていたのを思い出した。当時は、運転手のくせに何ができるのかと内心バカにしていた。
まさか九条蓮が九条インターナショナルの堂々たる社長だったとは。そりゃ、いくらでも手段があるはずだ。
九条蓮は口元に微笑みを浮かべ、「こんな小さなことで一日中悩んでたのか?」と呆れたように言った。
九条蓮の言葉に、高橋美咲は絶句した。
小さなことって、どういう意味よ!?
「紫雲先生のこと、知ってる?本当にすごい人なんだから!」と高橋美咲は、九条蓮が知らないのではと心配になり、わざと強調した。
「ああ、知ってるよ。」九条蓮は微笑み、「心配しなくていい。プレゼントは俺が用意する。当日は何も気にせず誕生日会に行けばいい」と言った。
高橋美咲の目が輝き、嬉しそうに身を乗り出して彼にキスをした。「やっぱり頼りになる!」
やっぱり九条蓮に頼めば何とかなる。こんなに簡単に解決するなら、最初から悩む必要なんてなかったじゃない。
九条蓮は微笑みながら彼女の腰に手を回し、高橋美咲の積極的なキスを楽しんだ。目が色を帯び、彼女を引き寄せて一気にベッドに押し倒した。「キス一回だけじゃ、ちょっと物足りないな?」
「じゃあ、どうしたいの?」高橋美咲は彼の意図を分かっていながら、わざととぼけてみせた。
「すぐ分かるさ。」
そう言って、九条蓮は顔を近づけた。
寝室には、たちまち親密な空気が満ちていった。
結局、高橋美咲は彼にすっかり食べ尽くされ、抵抗するどころか、むしろ彼を喜ばせる側に回る羽目になった。今は九条蓮に頼みごとがある身、相手の好きなようにさせるしかない。
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