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裏切った婚約者の叔父と、間違って結婚しました

Ch. 593 - あなたたち、本当にお似合いですね

Chapter 593

あなたたち、本当にお似合いですね

「え?」高橋美咲は驚いた顔で彼を見てから、少し気まずそうに「また出張なの?昨夜言ってくれればよかったのに。荷造りもしてあげられなかったし、もう間に合わないよね?フライト何時?」と聞いた。

高橋美咲がこんなに気遣ってくれるのを見て、九条蓮の胸に温かいものが広がった。

彼は口元に微笑みを浮かべて「大丈夫。そんなに長くはかからないし、君はぐっすり寝てたから起こさなかった。じゃあ、行ってくる」と言った。

九条蓮は金城家に向かうつもりだったが、そのことを高橋美咲に話すつもりはなかった。

高橋美咲は彼を玄関まで見送り、自分も軽く朝食を済ませてから九条インターナショナルへ出勤した。

最近、相沢紫苑と一緒に作ったデザインのサンプルがすでに完成していて、新商品の発表準備で忙しくなっていた。発表の時にニアに遅れを取らないようにしなければならない。

森川茉莉が最近集めた情報によると、ニアの新商品は売れ行きが絶好調で、高橋美咲もつい不安になってしまう。

さらに、岩瀬一真の件の余波もあり、新商品の発表が無事に進められるかどうかも分からなかった。

メゾン・ヴェルヌ・ジュエリー部門。

高橋美咲が到着すると、相沢紫苑と森川茉莉が妙な表情で彼女を見ていて、その意味が分からなかった。

高橋美咲は表情を引き締めて「岩瀬一真の件でまた何かあったの?」と尋ねた。

二人は同時に首を振った。「ううん。」

昨夜、岩瀬一真を探しに行ったとき、偶然にも九条蓮の正体を知ってしまい、二人とも大きな衝撃を受けていた。まさか今になっても高橋美咲が自分の夫がどんな人なのか知らないなんて、夢にも思わなかった。

同じ頃、大阪の金城家本邸。

金城健吾社長はまだオフィスで仕事をしていたが、突然、秘書から「九条蓮が来社しました」との連絡を受け、驚きのあまり手に持っていたカップを慌てて置いた。

「誰が来たって?」目を見開いて聞き返す。

「金城社長、九条ホールディングスの九条蓮様です。」

ようやく金城健吾は事態を理解した。まさか九条蓮が本当に来るとは思ってもみなかった。

なんて珍しいお客様だ。

自分の会社なんて小さなもので、九条ホールディングスとは比べものにならない。そんな大物が自分から訪ねてくるなんて、金城健吾は一瞬、聞き間違いかと疑った。何度も秘書に確認してから、慌てて九条蓮を応接室に案内させた。

応接室で、金城健吾は愛想笑いを浮かべて「九条社長、本日はわざわざお越しいただき、光栄です」と挨拶した。

九条蓮は席に着き、金城健吾を見上げて、無駄な前置きもなく単刀直入に切り出した。「岩瀬一真はあなたの娘婿ですか?」

金城健吾は一瞬固まった。九条蓮が岩瀬一真のことで来たとは思ってもみなかったのだ。

疑わしげに「ええ…そうですが、何かありましたか?」と尋ねた。

九条蓮は真壁直人に目配せし、後ろに控えていた真壁直人がすぐに前に出て言った。「金城社長、あなたの娘婿である岩瀬一真が、外で九条夫人と不適切な関係があると吹聴し、九条夫人の名誉を傷つけています。九条社長は、これが何かの誤解なのかどうかを直接確認したくて本日お越しになりました。」

金城健吾は驚きと怒りでいっぱいだった。まさか岩瀬一真が自分の知らないところでこんなことをしていたとは思いもしなかった。

金城健吾は愛想よく尋ねた。「九条社長、奥様はどなたでしょうか?」

九条蓮は彼を一瞥し、淡々と答えた。「高橋美咲だ。」

その聞き覚えのある名前を耳にし、金城健吾は心の中でひそかに膝を打った。ようやく事の全貌が見えてきたのだ。