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裏切った婚約者の叔父と、間違って結婚しました

Ch. 436 - 私が招待した

Chapter 436

私が招待した

みんなが声のした方を振り向いた。

中から背の高いスーツ姿のハンサムな男性が現れ、高橋美咲は思わず目を見開いた。

まさかここで九条悠真に会うなんて!

九条悠真が九条インターナショナルを去って以来、高橋美咲は彼と顔を合わせていなかった。あの記者会見以来、初めての再会だった。

九条悠真は以前のような洗練された紳士の雰囲気を取り戻しており、相変わらず端正で華やかだった。

彼はゆっくりと高橋美咲の方へ歩み寄り、森岡海里に「何があった?みんなで何をしているんだ?」と尋ねた。

「九条悠真様。」九条悠真の姿を見て、森岡海里は少し態度を改めた。「この女がこっそり中に入ろうとしたので、私が捕まえました。今すぐ追い出そうとしていたところです。」

高橋美咲はきつく眉をひそめた。

もう九条悠真と関わる気はまったくなかった。二人の間には何も残っていない。

九条悠真の顔を見ると、九条家軽井沢別邸での出来事が思い出される。あの一件は彼女に大きな衝撃を与え、今でも九条蓮に本当のことを打ち明ける勇気が持てずにいた。

九条悠真の視線がゆっくりと高橋美咲に向けられ、彼は静かに「彼女は僕が招待した」と言った。

「えっ?この女が……あなたの招待客?」森岡海里は驚いた声を上げた。

だが九条悠真がまったく冗談を言っていない様子を見て、すぐに疑いを捨てた。

「申し訳ありません、九条悠真様。彼女があなたの招待客だとは知りませんでした。失礼いたしました!」森岡海里はそう言うと、すぐにボディガードたちを連れてその場を離れた。

森岡海里が去った後、九条悠真はようやく高橋美咲を見つめた。

彼は優しく「美咲、どうしてここにいるんだ?」と尋ねた。

「あなたには関係ないわ。」高橋美咲は冷たく答えた。

九条悠真の表情がわずかに曇り、高橋美咲の態度に不満げな様子を見せた。「美咲、もう謝っただろう?許してくれないのか?全部忘れて、やり直そう。」

ここ数日、彼は九条蓮のことを調べていて、高橋美咲に会いに行っていなかった。

本当は九条蓮の状況をはっきりさせてから高橋美咲に会い、やり直したいと考えていた。まさかこんな場所で再会するとは思ってもみなかった。驚きと戸惑いが入り混じる。

九条悠真は優しい目で高橋美咲を見つめ、「美咲、やり直せないかな?」と語りかけた。

「九条悠真、何度も言ったはずよ。私たちはもう終わったの。もう二度とそんなこと言わないで。私は気持ちを変えるつもりはない。」

高橋美咲は九条悠真のことを少し鬱陶しく感じていた。できるだけ早くこのしつこい男を振り払いたかった。

自分を馬鹿にしているとでも思っているのだろうか。

九条悠真は桜井奈緒にもう価値がないと判断したから、あっさり捨てて、今度は自分のところに来た。そんな目的くらい、見抜けないとでも思っているのか。

もし九条のお祖母様にここで待つよう言われていなければ、九条悠真になど一切関わる気もなかった。

九条悠真の目に冷たい光が宿る。「美咲、僕たちにも素敵な思い出があっただろう。大阪で一緒に行った場所や、二人で乗り越えたこと、全部忘れたのか?」

今でも九条悠真は過去の思い出を持ち出して、高橋美咲の気持ちを変えようとしている。

「九条悠真、もうあなたと話すことはないわ。これ以上私たちの前に現れないで。夫が嫉妬するから。」

黒川善に「夫」と言い慣れてしまったせいか、高橋美咲は今も自然にそう口にした。

その言葉を口にした瞬間、高橋美咲は九条悠真の表情が変わるのをはっきりと見て取った。

彼がその言葉を聞いていい気がしないのは明らかだったが、それが自分に何の関係があるというのだろう。