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裏切った婚約者の叔父と、間違って結婚しました

Ch. 324 - 高橋美咲のためにすべてを整理する

Chapter 324

高橋美咲のためにすべてを整理する

高橋美咲は、九条家軽井沢別邸の持ち主を突き止めなければならなかった。自分の一番大切なものを奪った相手が誰なのか分かったら、絶対にその男を許さない!

でも、それ以上に大事なのは、なぜ自分があんな状態になったのかということ。誰が仕組んだのか?

高橋美咲は、いつまでも落ち込んでいるタイプではない。しっかりと体を洗い流し、厚手のバスローブを羽織ってリビングから九条凛に電話をかけた。

すぐに電話がつながった。

高橋美咲が何か言う前に、九条凛の声が聞こえてきた。「美咲、大丈夫?」

高橋美咲は低い声で「もう家に帰った」と答えた。

九条凛は明らかにほっとした様子で、「私も家に戻ったよ。まさか森川佳鈴があんなことするなんて思わなかった。本当に最低だよ」と言った。

森川佳鈴がやったの?

高橋美咲はよく考えてみて、やはり彼女だろうと思った。さっきまで自分と九条凛で彼女に恥をかかせたばかりだったのだ。

「彼女はどうなったの?」

九条凛は「うん。彼女は美咲を傷つけようとした二人のウェイターにそのまま渡されたよ。自業自得だね。これから東京の社交界の女性たちはみんな彼女を警戒するだろうし、もう近づくこともできないよ」と言った。

主犯がすでに罰を受けたと聞いて、高橋美咲の胸の重さは一気に軽くなった。

彼女はそっと「ちょっと疲れたから、先に切るね」と言った。

九条凛は、高橋美咲と兄があれだけ長く一緒にいたのだから、疲れて当然だろうと察して、気を利かせて電話を切った。

その頃、九条家軽井沢別邸。

九条蓮は、突然くしゃみをした。さっき森川佳鈴の件を片付けた後、別邸の管理人から高橋美咲がすでに目を覚まし、自分で帰ったと聞かされた。

九条蓮は高橋美咲に電話をかけたが、出なかった。

きっと、あんなことがあったから少し気まずいのだろう。あの状況では医者を呼んで処置してもらうつもりだったが、高橋美咲がずっと自分にしがみついてきて、結局自分も抑えきれなかった。

高橋美咲は今、少し気分が落ちているかもしれない。今は自分が顔を出しても邪魔になるだけだろう。

どうせ前に「時間をあげる」と言ったのだ。高橋美咲に答えを求める約束まで、あと2日残っている。

ここまで待ったのだ。あと2日くらい、どうってことはない。その頃には高橋美咲も落ち着いているはずだ。

だが、もう一つ片付けなければならないことがあった。

高橋美咲と一緒になると決めた以上、祖父にすべてを話しておく必要がある。電話では説明しきれない。

考えた末、九条蓮は真壁直人に大阪行きの航空券を手配させた。

2日後、高橋美咲のためにすべてを整理するつもりだった。

大阪、九条家。

黒服のボディガードが九条家の大旦那様の前に立ち、恭しく言った。「旦那様、九条蓮様と高橋美咲様は離婚に至りませんでした。」

それを聞いた九条家の大旦那様の顔色が一気に曇った。

テーブルを思い切り叩いた。

その様子を見て、隣にいた九条絵美里が言った。「もういいじゃない。蓮が離婚したくないんだと思うよ。いくら怒ったって仕方ないでしょ。もう諦めたら?」

「そもそも蓮が結婚してくれるだけでもありがたいことよ。蓮の目利きなら、あの子もそんなに悪い子じゃないと思うわ。」

九条家の大旦那様は黒服のボディガードに手で合図し、先に下がるように伝えた。

ボディガードはまるで恩赦を受けたかのように、すぐにその場を離れた。

彼がいなくなると、九条家の大旦那様は立ち上がり、部屋の中を落ち着きなく行ったり来たりしながら、ぶつぶつと文句を言い続けた。「諦めろだと?何を諦めるっていうんだ!あの女のせいで、あのバカは何度も私に嘘をついた。」