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裏切った婚約者の叔父と、間違って結婚しました

Ch. 277 - 今度こそ本気の離婚

Chapter 277

今度こそ本気の離婚

Queenの復帰作を買いたいという者は多く、アカウントの個人メッセージにも問い合わせが殺到した。だが高橋美咲は、そのすべてを無視した。

彼女は一対の指輪の入札価格が、どんどん上がっていくのを見守った。

結局、開始価格750万円だった指輪が、まさか7億5000万円で落札されるとは、高橋美咲自身も思っていなかった。

信じられないほどの値段だった。壁画を描くより、はるかに儲かる。あの頃、高橋家とのつながりをすべて断ち切りたかった彼女は、この仕事に戻ることなど一度も考えなかった。

あれだけ働いた時間は、本当に何だったのだろう!

それでも、これほど注目を集めたのは、自分が長い間姿を消していたからだと分かっていた。大勢が競り合い、価格が不自然なほどつり上がったのだ。普段なら、ここまで幸運ではなかっただろう。

今回は運が味方してくれた。

突然、管理画面に友達申請の通知が表示された。たった今、指輪を落札した人物からだった。

高橋美咲はその人物を友達に追加した。二人は簡単に挨拶を交わし、二日以内に指輪を発送することで話がまとまった。

彼女は安堵の息を吐いた。これで金の問題は解決した。

指輪も手放した。九条蓮に金を全額返せば、おそらく二人は離婚し、それからはもう何のつながりもなくなるだろう。

……

瞬く間に二日が過ぎた。

その間、九条蓮から高橋美咲へ連絡はなかった。高橋美咲はすでに荷物をすべてまとめ、ここ数日のうちに機会を見て引っ越すつもりだった。

九条インターナショナル社長室の前。

真壁直人はドアの前に立ち、入るのをためらっていた。深呼吸し、勇気を振り絞って、ようやく社長室のドアをノックした。

この二日間、彼は本当に苦労していた。

九条蓮と高橋美咲の間に一体何があったのかは分からない。それでも二人は、とうとう離婚するところまで来てしまった。しかも今度こそ本気だった!

おかげで被害を受けるのは九条蓮の周囲にいる人間であり、その筆頭が真壁直人だった。九条蓮の離婚手続きを担当しなければならないからだ。

「入れ」ドアの向こうから、九条蓮の声がした。

真壁直人は胸の内の動揺を抑え、ドアを開けて中へ入った。

九条蓮は執務室に座っていた。真壁直人は胸に渦巻く不安を必死で抑えながら歩み寄り、尋ねた。「九条社長、相沢グループの方が業務提携の件でいらしています。お会いになりますか?」

九条インターナショナルの会議室。

相沢翔はどこか落ち着かない様子で座り、部屋の中を見回していた。

なぜかは分からないが、今日、業務提携の話をするため九条インターナショナルを訪れ、九条蓮と会うことに、妙な緊張を覚えていた。普段なら自信に満ちているのに、本当におかしなことだ。

あの日、高橋美咲の家へ九条蓮が突然帰ってきた。二人きりの時間を邪魔しないよう、相沢翔は食事もせず早々に帰ってやったのだ。

せめてそのことくらい覚えていて、あとで話を進めやすくしてくれればいいのだが。

相沢翔があれこれ考えていると、カチッと音を立てて会議室のドアが開き、二人の男が前後して入ってきた。

先頭を歩く九条蓮は、寸分の狂いもなく仕立てられたスーツをまとい、冷淡で近寄りがたく、禁欲的な雰囲気を漂わせていた。その冷たい目が何気なくこちらを一瞥しただけで、相沢翔はなぜかうろたえた。

真壁直人は九条蓮の後ろにぴたりと付き従っていた。

二人は相沢翔の前に腰を下ろした。

相沢翔は笑みを浮かべて言った。「九条社長、相沢グループと九条ホールディングスの提携も、そろそろ正式に進められますよね?父から、この件の全権を任されています」

九条蓮の深く冷たい目が相沢翔に向けられ、口元に嘲るような笑みが浮かんだ。「相沢さん、ずいぶん自信がおありだと、誰かに言われたことはありませんか?」