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裏切った婚約者の叔父と、間違って結婚しました

Ch. 183 - 九条蓮は私を買いかぶりすぎている(続き)

Chapter 183

九条蓮は私を買いかぶりすぎている(続き)

朝から晩まで顔を合わせる自分たちの姿を想像して、高橋美咲は嬉しいのか不安なのか、しばらく分からなかった。

九条蓮は彼女を見て、「何か問題でも?」と聞いた。

高橋美咲は首を振った。「い、いえ…」

普通に接すればいい、余計なことは考えないようにしようと自分に言い聞かせた。

その時になって初めて、高橋美咲は外がだんだん明るくなっていることに気づいた。九条蓮と話しているうちに、いつの間にか夜が明けていたのだ。

「もう朝だよ。九条さん、昨日あまり寝てないんだから、少し休んで。」と慌てて言った。

そう言いながら、高橋美咲は自分のベッドを譲ろうかとさえ思った。九条蓮にちゃんと休んでほしかったのだ。

九条蓮は窓の外の明るくなり始めた空をちらりと見て、手を伸ばして高橋美咲の頭を優しく撫で、「君は休んでて。俺は映像の件を片付けて、また戻るから」と言った。

そう言い終わると、すぐに立ち上がり、そのまま部屋を出ていった。

高橋美咲は彼の後ろ姿が見えなくなるまで見送った。大きな手で頭を撫でられた感触が、まだ残っている気がした。

胸がまたきゅっと苦しくなり、複雑な感情が広がっていく。まるで叶わぬ片想いに落ちてしまったようだった。

しかも、その想いを本人に伝えることすらできない。

高橋美咲は布団を頭までかぶったが、どうしても考えが止まらなかった。九条蓮の姿が、頭から離れてくれなかった。

一晩休んだおかげで、高橋美咲はすっかり元気を取り戻していた。

表情もはっきりしていて、もう今日には退院できるはずだったが、九条蓮から「もう一日ゆっくり休んで」とメッセージが届いていた。

さらに、住まいの住所がすでに漏れていて、多くの人が張り込んでいるとも伝えられた。

美咲はすぐに帰宅する考えを諦めた。

それで、病院のベッドでおとなしく横になり、九条蓮が持ってくるという例の映像を待つことにした。それが桜井奈緒の先制攻撃を証明できるかどうか、確かめたかった。

幸い、今日は九条凛が見舞いに来てくれた。

凛が病室に入るなり、慌てて「美咲、大丈夫?本当に怖かったよ。もう体調は良くなった?」と尋ねてきた。

昨夜、高橋美咲と九条蓮の間に何があったかは知らず、寝不足で顔色の悪い美咲を見て、どこか体調が悪いのだと思い込んでいた。

美咲はそっと首を振り、「凛、そんなに心配しないで。ただの風邪と熱だから」と優しく答えた。

「本当に?もう大丈夫なの?でも顔色が良くないよ」

「ちょっと寝不足なだけ」

凛はしばらくじっと美咲を見つめ、顔色が少し悪い以外は精神的には元気そうだと分かり、ようやく安心した。

その後、凛はベッドのそばに座り、他愛もない話をし始めた。

もちろん最初に言ったのは、「こんな大変なことがあったのに、私に相談してくれなかったなんて、姉妹失格だよ」との不満だった。美咲はただ謝るしかなかった。

美咲がしょんぼりと俯き、まるで悪いことをした子供のような顔をすると、

凛が怒り続けられるはずもなく、結局はため息をついてしまった。

とにかく美咲はもう助かったし、熱も大事には至らなかったのだから、それで十分だった。

美咲はようやく、自分の一時の判断ミスで九条蓮や九条凛にまで心配をかけてしまったことに気づいた。本当に自分が悪かった。

すでに後悔し始めていた。

凛にこれ以上気を遣わせないよう、すぐに話題を変えて昨夜のことを切り出した。「凛、もう心配しなくて大丈夫。九条蓮がすでに動いてくれてる。監視カメラに桜井奈緒と私が映ってたけど、九条社長が協力してくれる条件として、私が九条インターナショナルに入社することを求められたの」

そう言って、美咲はため息をついた。「もう雇用契約にサインしたよ」