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裏切った婚約者の叔父と、間違って結婚しました

Ch. 221 - 男の気持ちは男が一番わかる

Chapter 221

男の気持ちは男が一番わかる

九条蓮は高橋美咲が呆然と見つめているのに気づき、少し満足げに声を弾ませて聞いた。「どう?」

高橋美咲は何度も頷いた。「すごく似合ってる!」

しばらく見惚れた後、ようやく大事なことを思い出した。

高橋美咲は気を取り直して九条蓮の服に手を伸ばし、わざと迷うふりをして眉をひそめた。「でも、このサイズだとちょっと大きいかな?確か、翔はこんなに背高くなかったよね。」

九条蓮の目にはもともと温かさが宿っていたが、高橋美咲の言葉を聞いた瞬間、表情が一気に曇った。

高橋美咲は自分のためじゃなく、相沢翔のために服を買っているのか?

自分は相沢翔の服を試着させられていたのか!

九条蓮の顔は一瞬で真っ黒になり、肝臓が痛むような気さえした。

これこそが高橋美咲が思いついた作戦——自分のためじゃないふりをして、後でこっそり九条蓮にプレゼントする。これなら十分サプライズになるはず!

九条蓮の上機嫌は一気に消え失せた。彼はくるりと背を向けて試着室に戻り、着ていた服を脱いでしまうと、もう他の服を試す気も失せていた。

高橋美咲は試着室の方をちらりと見やった。

九条蓮は少し落ち込んでいるように見えたが、相沢翔の作戦がうまくいくかどうかは分からなかった。

少し迷いながらも、結局彼女は歯を食いしばって計画を続行することにした。

九条蓮が着替えている間に、彼女はすぐに店員を呼び、カードで支払いを済ませた。そして、九条蓮がさっき試着したコーディネートを包んで、明日九条インターナショナルのメゾン・ヴェルヌ・ジュエリー部門に届けてほしいと頼んだ。仕事帰りに彼に渡すつもりだった。

九条蓮が出てくると、高橋美咲はすぐに近づいた。「ねえ、さっきのコーディネート、まだちょっと物足りない気がする。他のお店も見てみない?」

もしこれがさっきまでだったら、九条蓮は喜んで服を試着しただろう。しかし今となっては、彼女に勧められると、どうしても気が進まなかった。

相沢翔は足でも悪いのか?服が欲しいなら自分で試着すればいいだろう。

他の男のために服を試着させるなんて、冗談じゃない。

彼は冷たく「もう試着しない」と言い放った。

高橋美咲は笑顔で気づかないふりをした。「お腹空いてない?何か食べに行こうよ。今日お給料日だったから、私のおごり。」

食事?怒りでお腹はもういっぱいだった。

内心では不満を抱えつつも、九条蓮は表には出さず、あくまで冷静で紳士的な態度を崩さなかった。「うん」とだけ頷く。

高橋美咲はすぐに焼き魚の店を選んだ。

この店は相沢翔が話していたことがあり、大阪でも有名なチェーン店だった。彼女自身は行ったことがなく、東京にもあるとは思っていなかった。

高橋美咲は九条蓮の手を引いた。「ここにしよう。」

ところが、ちょうど店の入り口に着いたとき、見覚えのある二人組が目に入った。

まさに敵とは狭い世間で出会うものだ。

高橋美咲はすぐに踵を返して立ち去りたくなった。

しかし、すでに見つかってしまっていた。桜井奈緒と九条悠真も今日は一緒に食事に来ており、まさか高橋美咲と九条蓮が一緒にいるとは思っていなかった。

「美咲さんも食事?」

そのわざとらしい声に、高橋美咲は思わず目をそらしたくなったが、振り返ると、桜井奈緒はすでに九条悠真の腕に絡みつきながら近づいてきていた。

その時、九条悠真の視線も高橋美咲に向けられ、隣の九条蓮をじっと見定めた。

これが高橋美咲が自分の婚約パーティーに連れてきて、わざと怒らせた男だ。

まだ縁を切っていなかったのか?